小畑川(おばたがわ)は京都市西京区、洛西ニュータウンという場所を流れている川幅数メートルの河川です。桂川を除けば西京区ではまあまあ大きな川ですが、人々の関心はほとんどありません。一部が公園になっていて、水遊びができるのですが・・・
それで、この川を利用して地元の新林小学校4年生の総合学習授業で生きもの観察をしたら、少しはこの川に住民の方々が興味を持ってくれはしないかと、そんな期待も含ませて、水生生物観察会を行いました。
授業を実施したのは9月19日。
幸運にも晴天でした。NPO法人ビオトープネットワーク京都から採集用具を持ってヘルパーの方々に来てもらい、生きものの解説は龍谷大学の先生にお願いして本格的な観察会授業に仕立てました。さらに京都市で「地域生きもの探偵団」という自然観察を小学校で普及させる企画にもエントリーして、京都市にバックアップしてもらうこともしました。
子ども達には、とにかく1時間無心に魚や水生昆虫や貝を探しまくって捕る! そういうシンプルスタイルな学習がいいと先生がいうのでそうしました。だからバラバラな感じで好き放題な捕り方になりましたが、子ども達もあまりいろいろ指導されずに自由な1時間の採集ができたので、楽しかったみたいです。
ただ・・・
予想に反して、水生昆虫がほんの少ししか捕れませんでした。これはすごく残念。
その理由は講師の龍谷大学の先生が昨年から「9月はあまり適さないよ、昆虫はこの時期に生まれるものが多いから、まだ小さいから捕れないんだ」と言っていた予言どおり、たまーにヤゴが採れるぐらいで、期待していたカワゲラなどが全然でした。本当は6月ぐらいにやりたいのはやまやまだったのですが、スケジュール上9月になってしまったのです。だからもし来年も同じ小畑川水生生物観察会をするならば、こんどこそ5月か6月に実施するつもりで、京都市へも事情をよく共有しました。
まあ、それでも貝や魚はある程度捕れたので、それらを借りた部屋の中に運んで、机毎に分けて子ども達が虫眼鏡で詳しく生きものを見る観察もしました。
授業に参加していただいた保護者の方々に手伝っていただいて、生き物を分けました。子ども達が採集した生き物の種類は、全部で25種類。昨年に大学の先生と予備調査した時には約30種類捕れましたから、まあまあの種類が採れたのですが、たくさん取れたカワニナという貝以外は、1種類1匹とかいう状態も多くて、もっといろいろな種類が何匹も網にかかって欲しかったと主催者としてはちょっと残念。来年こそは季節を変えて頑張ろうと思いました。
しかし・・・
「小畑川にはなーんにも生きものが住んでいない、つまらない川」というのは違うというのは参加してくれた保護者のお母さんやお父さんが分かったと思うので、そういう人達がこの川の魅力を口コミでもLINEでも何でもいいから広めていって欲しいと思います。
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