小学校の校内にあるビオトープから野草を採集して、それを植物標本に仕立てる、という授業を桂坂小学校の4年生「総合的な学習」の授業で行いました。
昨年も同じ内容で授業しましたが、いくつか課題がありました。それは・・・
1.事前学習で押し葉標本のつくり方を教わってくるようにしたら、当日までに子ども達は教わったつくり方を忘れてしまった。
2.根から採集したら、根を洗う作業に時間を多く使ってしまった。
3.二種類採集して標本にするのは忙しかった。なので解説時間がとれなかった。
4.時間短縮にためにアイロンでプレスしましたが、これも手間取った。さらにアイロンがけする人を集めるのもたいへんだった。
このような課題があったので、今年は採集を一種類にして、根はもう無視して花や葉と茎だけ切り花のように切って採集し、プレスは授業中にはやらず、単に台紙に植物を貼るだけにしました。代わりに空いた時間を図鑑から植物の名前を特定する「同定作業」と、一生懸命同定に挑戦しても結局分からなかった植物を解説する時間に当てました。
同定作業は、そのやり方が大事ですよ!と思い、その方法を重んじて結果間違ってもヨシ!としましたが、やっぱりもし間違った名前をそのまま子ども達が記憶するのはマズいかもです。なぜなら受験問題に出るかもしれません。責任はけっこう重大です。だから解説時間を今年はつくりました。
私はこういう授業で、子ども達の細かい様子を見極めるのがあまり得意ではない、ということも自分で分かりました。それより時間内に終わらせるように進行具合を見たり、間違って同定していないか見たり、台紙への貼り方を教えたりと、そういうことに多く気を取られるのですね。
一方、他の先生役の住民の人から「このクラスの子ども達は、あえて同定が難しそうな植物ばかり選んで来ている!」と、見たことを教えてもらいました。クラスによって様子が違っていて、あるクラスだけは調べるのが易しそうなクローバーを一人も採集せず、何だか名前を調べ難そうな野草を選ぶような、そういうチャレンジ精神が強い雰囲気のクラスがあったとのことでした。
先生の教え方なのかと思って注意して見ていましたが、何がそうさせているのかまったく分かりませんでした。
そのクラスの子ども達に限りませんが、予想以上に正確に採集して来た植物の名前を図鑑で当てました。それにギシギシという植物を採集した子は、ネットの図鑑を調べまくってそれがナガバギシギシではないか?と質問して来ました。私もその同定はこの日にはできませんでしたが、そういう細かいところまで突っ込んで調べる子は一人や二人ではなく、さらに何科の植物か?とかを知りたがったり、学名についても妙に興味を示されました。
最後に今日の授業の感想を言う時間になったところで、
ひとりの子が「今まで気にも留めていなかった道端の雑草の名前を調べてみたくなりました」と言っていたことを聞いて、雑草を「野草」だと思い始めたのだなぁと、私は「ヤッター!」と感じました。
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